グラフィックデザイナー歴15年のまとみです。
デザイナーから、経験を生かせる他の職業への転職活動をしていますが、
よ〜〜〜く言われることがあります。
もう、デザイナーをやめちゃっていいんですか?? もったいない!
面接で、必ずと言っていいほど言われます!
「長年デザイナーをしてきたが、やりたいことが移り変わり、今後はデザイナー経験も生かしつつ、御社の業務がしたい」と、最初にかなり丁寧にハッキリとお伝えしています。
それでもデザイナー以外の方には、「デザイナー」という職業はかなり特別な職業、専門職というイメージがあるようです。
しかし、私は思います。
デザイナーって、意外と、クリエイティブじゃない。
毎日同じよう〜な、無機質で下っ端な業務も多いから、
定期的に、業務を変えていかないと成長できない!
さらに、グラフィックデザイナーは今後需要が減ってピンチ。
デザイナーだというだけで、そこまで安定していない。
デザイナーを、生涯デザイナーだけにさせないで!!!!!!!!泣
Contents
一般的な?デザイナーへの見方
デザイナー以外の人から見ると、「デザイナー」という職業名の響きはかっこいいので、
多くの人が「専門的な技術や知識があり、クリエイティブな発想をする」
と考えがちに思います。
もちろん、大手デザイン事務所や、大手広告代理店には有名なデザイナーがいて、
みなさんの想像する通りのかっこいいデザイナーがきっといます。
しかしそんな人は一部で、実際には、指示通りの修正を何年もずーっと、淡々と言われたままの制作を続ける系デザイナーが多いのです。
デザイナーがキャリアを変化させた方がいい理由
①ひとつの会社にずっと居るのと技術やセンスが向上しづらい。
私が15年前にデザイナーを始めた頃から、
「デザイナーは3年で会社を移るのがいい」
と聞いてきました。
理由は、
- デザインの技術や知識、センスが偏り、一定以上から増えにくい。
- クライアントが偏り、経験値が積めない。
- 慢心してしまう。
実際に私は、20歳で入った会社を4年で転職しました。
1社目の時はリーダーだったのに、転職後は誰よりも知識が薄く、井の中の蛙状態!
転職して学びが多く、本当によかったと思います。
そして2社目で、5年ほど経ったときに
「この会社でできることは大体出来たし、あまり努力しなくてもこなせるようになった。」
と感じて、環境から成長させてもらえることはなくなってきたと感じました。
大体の業務が経験則で出来るようになり、自ら成長するのが難しくなりました。
長く同じ会社にいるほど、社内から得るものは減ってしまいます。
そのまま特に成長を望まず、与えられた業務を行うことに流されやすいです。
②無機質で下っ端的な業務も多く、クリエイティブ志向だとやりがいがない。
大手企業案件を手掛けられるようになった現在ですが、
それでも「言われた通りのものを作る」「言われるがまま修正する」
そういう業務がかなり多いです。
クリエイティブなことが全然できていない。
さらに、作ったものがどのように作られ、誰が見て、どう思ったのかも分からない。
社会的意義が感じられず、なんとなくの自己満足で終わっていくことも多い気がします。
③グラフィックデザイナーは今後需要が減る。
紙からWebへの意向が加速し、グラフィックデザイナーはこれから減っていきます。
実際にいま、グラフィックデザインの求人を探してみて、格段に求人が減っています。
誰でも簡単にデザインできるツールも増え、プロへの需要も減るのです。
④薄給、残業が多い、体力が必要。
有名デザイナーや大手企業を手がけるデザイナーはもちろん稼いでいるだろうけども、
多くのデザイナーが低賃金で長時間労働をしています。
最近では働き方改革でかなり改善された会社が多いようですが、
デザイナーといえば深夜残業。
一昔前は、女性が子育てしながら続けられる仕事では当然ありませんでした。
グラフィックデザイナーの進路
では、今後どのようにキャリアを変化させるべきか。
グラフィックデザイナーの今後は、こんなパターンがあるんじゃないかと思っています。
- グラフィックデザインを極めて、大手の広告など指名されるデザイナー(アートディレクター)になる
- ニッチな業界など専門的な分野など、何かに特化したデザイナーとして需要を得る
- Webデザイナーに転向する
- デザイナー以外に転向する
アートディレクターは花形的な職業ですが一握りの実力者でかなり厳しい道。
専門分野に強いデザイナーは逆に静かにコツコツ仕事をこなすタイプというイメージです。
ちなみにWebデザイナーへの転向はかなり多いようです。
ひと昔前のDTPデザイナーとWebバナーデザイナーがなんとなく近しい気がします。
私自身の進路
そう考えたとき、私の思うキャリアビジョンはグラフィックデザイナーではありませんでした。
- 人と関わったり、ディレクションもしたいけど、花形デザイナーにはなりたい訳ではない。
- コツコツ仕事をするのは好きだけど、新しいアイディアを出してクリエイティブにも携わりたい。
- 今までの知識や経験を社会貢献に繋げたり、デザインのノウハウを教えて誰かの役に立ちたい。
私はデザイン制作の仕事は好きですが、それを極めたい訳でもなく、逆にクリエイティブ性を失ってもコツコツ同じことを制作したいという訳でもない。
「人とのやりとり」「知識や経験を活かして伝える」「社会的意義を感じる」「クリエイティブ性やアイディア出し」
これらからやりがいを見いだせるタイプでした。
「企業の企画・広報的な業務」または「代理店のプランナー」が経験も生かせて、自分に合っていると思いました。(イラレの先生とかもいいのかも。)
デザイナー経験こそ、他の業務でも活きるはず!
デザイナーは専門職だと思われがちですが、
デザイナーの経験や知識は、他の業務のいろんなことに活かせるはずです!
デザイナーをやった人は、
- いろんな人に分かりやすく伝える技術
- ビジュアル化する技術
- パソコンへの慣れ
- 文字や文章力、イラスト力
- 紙面の誤字脱字に気付く
- 印刷の知識
たとえばこんな能力が付いているはずです。
デザイナーをやっていた人って、企業でも重宝されると思います。
グラフィックデザイナーの未来
私を含め、今までグラフィックデザイナーで頑張ってきて、
なんだか以前と状況が違うなあと感じている人は多いのではないでしょうか?
自分の得意なことや今後のキャリアビジョンを見据えて
「どんな業務をしたいか」「何が優先か」
自分らしいキャリアビジョンを整えてみる時期なのかなと思います。
